イエス様の宣告

 イエス様が言われたことは、「神の国には祭司長のような宗教的指導者達よりも徴税人や娼婦達が先に入る」でした。それは当時の人々の考えとは全く逆でした。祭司長や長老達は律法を守り、人々を教える立場です。それに対して徴税人や娼婦は、異邦人であるローマ人とかかわりを持ち、律法を守らず、両者とも神の国から最も遠い人達と考えられていました。なぜ徴税人や娼婦達が先に神の国に入るのでしょうか。常識を破ったこの言葉の根拠がこの21章32節に明確に述べられています。「ヨハネが来て義の道を示したのに、あなた達は彼を信ぜず、徴税人や娼婦達は信じた」。義の道を宣べ伝え、神の義に至る道を示し、神の支配を伝え、その門戸を開いたヨハネを祭司長達は拒み、徴税人や娼婦達は素直に受け入れました。