「私と一緒に手で鉢に食べ物を浸した者が、私を裏切る。人の子は、聖書に書いてある通りに、去っていく。だが、人の子を裏切るその者は不幸だ。生まれなかった方が、その者のためによかった。」

 鉢(パンや肉を浸すスープを入れてある器)は手を伸ばすか回すかして会食したので、特定の人を指す言葉ではないようです。人の子(イエス様)がこの世を去るのは、聖書の預言の成就です。イエス様は神様のご計画に従って歩むのみです。即ち、人間の救いのご計画に向かって、愛する弟子の裏切り行為の中を、毅然としてご自分の道を進まれていくのです。同時に、裏切る者の責任は問われます。その者は不幸だ、と言われます。神の御子キリストを売り渡す者は、滅びの道に行くしかないからです。