はじめに

 今日は旧約をエレミヤ書から選びました。この個所は預言者エレミヤに神様の言葉が臨み、万国の預言者として立てられるということを語った個所です。そのすぐ後に神様はエレミヤに「何が見えるか」と尋ね、彼は「アーモンド(シャーケード)の枝が見えます。」と答え、それに対して神様は「私は、私の言葉を成し遂げようと見張っている(ショーケード)」と「シャーケード」と「ショーケード」の似通った言葉を用いています。ヘブライ語の「シャーケード」は「目覚めの木」という意味です。アーモンドは春のまだ浅い時期(他の自然がまだ眠っている時期)に、いち早く白い花を咲かせます。一方、「ショーケード」は、主がご自身の言葉の成就・実現に関して「見張る」という意味です。主の言葉を人々の間に語り継がなければならない預言者のつとめは「人々がまだ眠っている時にいち早く起きだして、来るべき主の裁き・主の救いを語る」ことにあります。

 早春の自然が冬の眠りからやっと目覚めつつある時期に、私達は主の復活を記念するイースターを祝っているわけですが、私達が置かれている状況と、エレミヤ書が伝えている預言者のつとめがおそらく重なるのではないかという思いを込めて、この個所を選びました。