神様の選び

 イエス・キリストの出生は、ヨセフに何の関わりがなかったと同じくマリアにもなかった、と内村鑑三は言いました。その意味は、マリアは他の信仰者と同じように神様のしもべの一人であったにすぎない、ということです。神様のしもべとは、自分の意志を行なうのではなく神様の意志を行わさせられる者であり、神様はマリアを通して御子を世に遣わそうと計画されました。すなわちイエス・キリストの誕生は、マリアの側から起った問題ではなく、一方的に神様のご計画であり神様の選びがマリアの上に起ったということです。そしてそのことを一番よく理解していたのがマリア自身でありました。