コリントの信徒への手紙13章

預言する賜物をもっていても、知識的な能力があっても、完全な信仰をもっていても愛がなければ無に等しい。全財産を貧しい人々にほどこし、目立つ活躍をしたとしても、愛がなければ何の益もない。愛というのは、忍耐強く、情け深く、ねたまず、自慢せず、高ぶらず、礼を失せず、自分の利益を求めず、いらだたず、恨みをいだかず、不義を喜ばず、真実を喜び、すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐える。パウロは手紙の中で、こう表現したのです。
愛というものをどうにか説明しようとしてさまざまなことを表現しているのです。こんなにいっぱい話をして、何を言いたいのか、ひとことでこれを言うならば何だろう。パウロは、自分自身でもまとめています。8節を見ると、「愛は決して滅びない。預言はすたれ、異言はやみ、知識はすたれよう。わたしたちの知識は一部分、預言も一部分だから。完全なものが来たときには、部分的なものは廃れよう。」とあります。愛というのはすたれない。しかも「信仰と、希望と、愛、この三つは、いつまでも残る。その中で最も大いなるものは、愛である。」と断じたわけです。どうして三つも立派な徳を挙げておきながら、愛が一番偉大なんだろう。「信仰」や「希望」を押さえて「愛」が一等賞とはなぜか。