はじめに

今日の聖書は、マタイ福音書5章6章7章にわたる山上の説教の、最後のしめくくりの部分にあたります。イエス様がこれまで語られた教えを前提として、「狭い門から入りなさい」との、イエス様の招きの言葉です。
私達の社会で「狭き門」と言うと、競争率がはげしい受験などの場合に使われますが、聖書の「狭い門」は意味が全く逆で、人々に人気があり、人々が多く押し寄せるような場所は、ここでは「広い門」となります。
古代都市においては、自分達の町を守る為に、町は城壁で囲まれ、観音開きの扉によって開閉されていたそうです。日の出とともに開門し、日没には閉められたようですが、当時の人々は「門」と聞くと、おそらくエルサレムの町に入る大きな門と、それにつながる広い道と、大勢の人々が出入りしている情景を思い浮かべたことでしょう。