「宝」と「真珠」のたとえ

 今日の聖書には、さらに天の国について三つのたとえが語られています。最初は「宝」です。ある人が畑を耕していたら、くわの先に何かがぶつかり掘って見ると「宝」でした。背景として当時パレスチナでは、財宝を壺に入れて土の中に埋めることがよくされていたそうです。住んでいる所が戦場となり略奪から財産を守る為に、あるいは父親が埋めていたのを息子が知らぬまま相続してその土地を売り、新しい所有者が畑を小作人に任せていたというようなことが考えられます。この宝の発見者は、この宝を手に入れる為、自分の全財産を処分してこの畑を買うのです。二番目の譬えは、真珠の商人が良い真珠を探しており、ついに本物の高価な真珠を見つけました。彼はやはり全財産を処分して、この見つけた真珠を買うのです。