はじめに

 私達には生まれながら、見ることが出来る「目」聞くことが出来る「耳」かぐことが出来る「鼻」味わうことが出来る「舌」触れることが出来る「皮膚」―五官が与えられ、又、運動機能が与えられています。しかしその一方でこれらの機能が生まれた時から奪われている方々がいます。以前テレビで、医師から「あなたのお子さんには眼球がありません。」と告げられた母親の話を聞きました。私の知人のお嬢さんは、生まれた時から一切食べ物を飲み込むことが出来ず、栄養はすべて点滴でとります。その他、人生の途中から事故や病によって障がいを得る人達も多くいます。障がいと共に生きていく心の葛藤、社会からの差別、そして障がいによる現実の生活の困難さは生まれながらでも途中からでも同じです。