はじめに

 本日の聖書では、祭司長や民の長老が、イエス様の言動に対して「何の権威でしているのか」「誰がその権威を与えたのか」と問い正しています。「権威」(英語でオーソリティ)とは、辞書によれば一番目に、裁定・命令などを強制し得る権力・権威(一般に人を信服させる威信、権威)二番目に委任、権限、職権、認可、承認と説明されています(以下、九番目まで説明があります)。ある神学者は権威を「外的な権力・物理的力」と「内的な力」に分けて考えます。外的な力は、その背景にあるもので成り立っており(たとえば戦争中の軍隊)、背景がなくなれば力も消滅するような性質のものです。それに対して内的な力から出てくる権威は、外側の状況の変化に影響されることはありません。