ルツ−ダビデ−マリアの夫

 ルツ記の初めに「ききんが国を襲ったので、ある人が妻と二人の息子を連れてユダのベツレヘムからモアブの野に移り住んだ。その人の名をエリメレク、妻はナオミ、二人の息子はマフロンとキルヨンといい、ユダのベツレヘム出身のエフラタ族の者であった。」とあります。ナオミの夫エリメレクはその後亡くなり、二人の息子達はモアブの女性を妻に迎えますが、10年後には二人の息子も死んでしまいます。ベツレヘムのききんがおさまったことを知ったナオミは一人故郷に帰ることにして、若い二人の嫁には実家に戻るように説得します。ところが嫁の一人、ルツはナオミについていくと聞かず、ついにナオミは説得をあきらめルツを連れてベツレヘムに帰ります。ベツレヘムで落ち穂拾いに出かけたルツは、農夫達の後について畑に入ると、そこはたまたま夫の父エリメレクの親族ボアズの畑でした。やがてルツはボアズと結婚して男の子(オベド)を産み、オベドは成人してエッサイの父となり、エッサイの末の息子がダビデです。羊飼いだったダビデはやがてイスラエルの国王となり(BC1000)、このダビデの家から救い主が生まれるとの預言が与えられ、イスラエルの民は長い間、救い主(メシア)を待ち望んでいました。マタイ福音書系図によれば、マリアの夫ヨセフはダビデから数えて26代目にあたります。