ペトロの説明

 ユダヤ人の律法では、異邦人(律法を持たず、汚れた者)との食事は自分達を汚(けが)す行為として禁じられていました。非難を受けたペトロは、相手が分かるように、事実を順序正しく説明していきました。その結果、「この言葉を聞いて人々は静まり、『それでは、神は異邦人をも悔い改めさせ、命を与えてくださったのだ』と言って、神を賛美し」(18節)たのでした。
宗教問題における議論は、時として深刻であり、分裂を生み出します。しかしここで、ユダヤ人の「異邦人に対する頑なな思い」を打ち砕いたのは、「こうして、主イエス・キリストを信じるようになった私達に与えて下さったのと同じ賜物を、神が彼らにもお与えになったのなら、わたしのような者が、神がそうなさるのをどうして妨げることができたでしょうか」(17節)とあるように、神様の働きを受け入れる信仰です。