まことの癒し主

 9節に、「この人が、パウロの話を聞いていた。パウロは彼を見つめ、いやされるのにふさわしい信仰があるのを認め」たとあります。ロマ書に、「聞いたことのない方を、どうして信じられよう」(10:14)とあります。この男の人はパウロの話に耳を傾けました。信仰はまず聞くことから始まります。そしてこの人は聞いたことを信じて聴き続けました。パウロは彼を見つめ、彼の信仰を見て、彼の信仰がいやされるにふさわしい信仰であることを認めて、大声で「自分の足でまっすぐに立ちなさい」と呼びかけました。この呼びかけは、神様から聖霊をいただいているパウロを通しての、神ご自身の呼びかけでもあります。この人は、この呼びかけによって、生まれて初めて「自分の足で立ち、躍り上がって歩き出し」ました。14章の3節に「主は彼らの手を通してしるしと不思議な業を行い、その恵みの言葉を証しされたのである」とありますが、この不思議な業の主体は常に「主」イエス・キリストであることを、使徒言行録は伝えています。これによって賛美され、崇められるべきお方は神であり、主キリストです。