注意すべきパン種

 イエス様が注意を促したのは、彼らの偽善です。ファリサイ派の人達は、外側を清く保つことを第一にしました。それは旧約聖書の教えからきています。「あなた方は自分自身を聖別して、聖なる者となれ。私が聖なる者だからである。」(レビ記11:45)。彼らは清くないものからの分離を大切にして、外面的・形式的・儀式的に整えることを最優先にしました。内面的な部分は後回しになり 隠れている部分を大切に考えませんでした。そのような生き方は当然、偽善を生みます。又、サドカイ派の人達は目に見える神殿、目に見える祭司職に権威をもたせ、それらの権威の力によりかかっていました。貴族階級の特権意識を持ち、世俗的で、物質的で、迎合的でした。両者に欠けていたものは、へりくだって真理に耳を傾ける姿勢、求道の精神でした。自分達は既に真理の教師であるとの自負心・自信が、彼らの聞く耳、見る目を失わせていました。