2章1−10節

1 ハンナは祈って言った。「主にあってわたしの心は喜び/主にあってわたしは角を高く上げる。わたしは敵に対して口を大きく開き/御救いを喜び祝う。

2 聖なる方は主のみ。あなたと並ぶ者はだれもいない。岩と頼むのはわたしたちの神のみ。

3 驕り高ぶるな、高ぶって語るな。思い上がった言葉を口にしてはならない。主は何事も知っておられる神/人の行いが正されずに済むであろうか。

4 勇士の弓は折られるが/よろめく者は力を帯びる。

5 食べ飽きている者はパンのために雇われ/飢えている者は再び飢えることがない。子のない女は七人の子を産み/多くの子をもつ女は衰える。

6 主は命を絶ち、また命を与え/陰府に下し、また引き上げてくださる。

7 主は貧しくし、また富ませ/低くし、また高めてくださる。

8 弱い者を塵の中から立ち上がらせ/貧しい者を芥の中から高く上げ/高貴な者と共に座に着かせ/栄光の座を嗣業としてお与えになる。大地のもろもろの柱は主のもの/主は世界をそれらの上に据えられた。

9 主の慈しみに生きる者の足を主は守り/主に逆らう者を闇の沈黙に落とされる。人は力によって勝つのではない。

10 主は逆らう者を打ち砕き/天から彼らに雷鳴をとどろかされる。主は地の果てまで裁きを及ぼし/王に力を与え/油注がれた者の角を高く上げられる。」