はじめに

 私達はまだ見ぬことに対して信じることに慎重であり臆病です。この世の中は偽りが横行し、信じていても騙されることが多い為に自分で自分をガードし、与えられるものを警戒します。科学が発達するにつれ、ますます信じるということが困難な時代になっています。その一方で、価値観の多様化がすすみ、いつでもどこにいても簡単に多くの情報を得ることが出来る時代になると一体どこに自分の軸足を置いたらよいのか、何をもって自分の基準とするかが問題になってきます。自分の判断基準を持たない者は、良いか悪いかということさえも周囲を見て数の多い方になびくことになり、そのように生きていると、いつしか自分で判断することが出来なくなるという危険性をはらんできます。