ガリラヤ

 洗礼者ヨハネが民衆に悔い改めを勧め、洗礼を授け、自分は救世主の先導者に過ぎないと証ししていた頃、ガリラヤのナザレの町出身のイエス様がヨハネから洗礼を受けたと書かれています。ガリラヤは首都エルサレムより100キロほど離れた地方です。マルコ福音書では「エルサレムガリラヤ」との意図がみられます。エルサレムにはユダヤ教指導者が多く住み、宗教的・政治的中心地でありイエス様を十字架刑に処した町。一方、貧しい人・虐げられている人・本当の意味で救いを待ち望む人々が多くいるであろう地方都市ガリラヤは、イエス様が伝道活動の本拠地とされ、又、復活の後に現れるといわれた町です。自分達は神に選ばれ,律法も守り、汚れた人々を助けるなどもってのほか、自分だけは救いに与りたいと自分中心で自信満々のエルサレムの人々とは全く対照的に、イザヤ書42:2‐3にあるような救世主が、この土地でなら育まれたと想像できます。