ペトロの説教

 今日の聖書は、祈る為にエルサレム神殿の中に入ってきたペトロとヨハネにつきまとっている男が、エルサレム神殿の「美しい門」のそばで施しを乞うていた生まれつき足の不自由な男だと知って、人々が驚きをもってペトロとヨハネのもとに集まって来ました。そこでペトロは話し始めます。
ペトロは、まず彼らの誤解を解くことから始めました。民衆は、立つことも歩くことも出来なかった男が今、目の前に立って歩いているのはペトロとヨハネがいやしたからだと考え、こんな奇跡を行うペトロとヨハネに対して驚きのまなざしで見つめています。しかしそのように見る限りこの出来事を説明することはできません。ペトロはまず「これは私達の力や信仰によるのではなくイエス・キリストによるものである」と宣言しました。男を癒したのは「イエス・キリスト」であり弟子ではないのです。イエス・キリストは神から遣わされたお方です。奇跡は神のみが行う業であり、神の御名が崇められることに、奇跡の業の根拠と目的があります。歩けるようになった男は、神様がイエス・キリストの名によって、神のみ業をなされた、そのあかしでもあります。