はじめに

 今日の聖書は、イエス様に対する反対勢力がその反感をますます高めて、いよいよ大きな決断をするところです。イエス様が会堂に入られると、そこに片手の不自由な人がおりました。イエス様を陥れようとするファリサイ派の人々は、イエス様が安息日にこの人をいやされるかどうかを注目していました。もしもいやされたら、「安息日の治療行為は労働に値する」との律法違反として訴える口実になります。彼らの意図を十分ご存じの上で、イエス様は彼を憐れまれました。「真ん中に立ちなさい」。原語では「立ち上がって真ん中へ(来なさい)」です。この言葉は「救いのない『悪』の世界に留まらず、そこから立ち上がって、神様がお創りになった世界の真ん中にいる、本当に救うことの出来る『私』の前に来なさい。」との招きの言葉として聴くことが出来ます。