ステファノの説教

 ステファノは議会で、民族の歴史を語り、自分達の祖先がいつの時代でも神様が遣わす人達(預言者)に耳を傾けず反逆を繰り返してきたこと、その結果、預言者達を迫害し、又殺してきたこと、更に預言者が預言していた「正しい方」すなわち、神の御子イエス・キリストを、あなた方ユダヤ人は殺してしまった!と人々を告発したのでした。ステファノは彼らを「かたくなで、心と耳に割礼を受けていない人達」と呼びました。心を固くして聞く耳を持たない人達という意味です。さらに「あなた方は、いつも聖霊に逆らっています」と断罪しました。彼らがステファノの言葉に耳を傾けるならば、自分達はイエス・キリストを拒んだ罪ある者であったと認めて、悔い改めたことでしょう。けれども自分に自信があった彼らに聞く耳はなく、結局、彼らもステファノが指摘した、祖先と同じ反逆の道を選び取ることになりました。

 イエス・キリストが来られたのは、私達人間が罪を悔い改めて新しく生きる為です。イザヤ書に「わたしが顧みるのは苦しむ人、霊の砕かれた人、私の言葉におののく人」(66:2)とあります。私達は、神殿を偶像化してしまう不従順な信仰から守られるよう、神様が遣わされたイエスキリストに従う道を、共に、しっかり歩んでいきたいと願うものです。