第二のこと

 二つめには、フィリポが、当時ユダヤ人と交際の全くなかったサマリア人の住むサマリアの町に入ったことです。サマリア人は、ユダヤ人と同じようにアブラハムの子孫でありながら、他宗教と妥協し、又、雑婚によってその純粋性を失い、ユダヤ人から軽蔑されていて、当時、口も利かない間柄でした。それにもかかわらず、フィリポは、自分達ユダヤ人が殺したイエスはメシア(救い主)であると宣教しました。フィリポの語るイエス・キリストの教えや十字架の死と復活の出来事、そして神の国の到来や神様の支配が行われているという証しは、癒しや悪霊の追放という出来事と共に、多くの人々に受け入れられました。12節には、「フィリポが神の国イエス・キリストの名について福音を告げ知らせるのを人々は信じ、男も女も洗礼を受けた」とあります。