主の助けと福音の広がり

この大都市にキリスト者の群ができたのは、ステファノの事件をきっかけにして起こった迫害を逃れて散って行った人々によるものでした。アンティオキアには、キプロス島北アフリカのキレネという町を故郷とするギリシャ語を話すユダヤ人がおり、彼らが、同じ言語を用いる異邦人にもイエス・キリストの福音を告げ知らせたのです。大都市アンティオキアでは多くの神々が宣伝され、崇拝されていました。その中で、イエスこそ本当の救い主であることを伝えたのでした。彼らは使徒でもなく伝道者でもありませんでした。無名の信者達です。その、彼らの伝道によって、多くの人々がまことの神に立ち帰り、信仰をもちました。聖書はその理由として、「主がこの人々を助けられたので」(21節)と、説明しています。