創世記三章

 ところが第三章では一転して、そのような人間が罪を犯し、罪に陥ることが記されています。最後の所で「(主なる神は)こうしてアダムを追放し」(24節)とあります。この追放というのは、アダムとエバが神に背いたということ、罪に陥ったという言い方も出来るでしょう。神に似せて神にかたどって創られ、人間以外のものを支配させようといわれたその人間が、神に背いて追放されるというのが、三章の内容です。
 ご存知のように、イギリスの17世紀の詩人であるジョン・ミルトンが、失楽園(パラダイス・ロスト)という題で長い詩を書き、それにより、ここが失楽園と呼ばれるようになりました。人間が罪に陥り、楽園を追放されたその理由は何であったかということが、一つの問題点であると思います。