ヘロデ王、ヨハネを殺す

 しかし彼は、妻や娘の悪だくみと自分の見栄やメンツによりヨハネを殺してしまいます。「王は非常に心を痛めた」(26節)とありますから、かなり不本意な結果だったのでしょう。欲望に流されて決断の基準がない人間の愚かさが表れています。彼は、正しいと信じた預言者を殺してしまったことに自責の念を持っていました。それで、死んでしまったヨハネをその後も恐れていて、イエス様のうわさを聞いた時、洗礼者ヨハネが生き返ったと恐れたのです。