有るものに目を注ぐ

 時がだいぶたち、群衆の食事の心配をした弟子達は、この人々を解散させようとしましたが、イエス様は弟子達に彼らの食事の世話をするよう、命ぜられました。お金も食材もなく人里離れた場所では店もなく、弟子達が「そんなことは出来ない」と思ったであろうことは想像出来ます。


しかしイエス様は、「パンは幾つあるのか。見て来なさい。」と言われました。「・・しかない」ではなく、イエス様は「有るものに目を注ぎなさい」と問いかけるのです。弟子達は確かめて「五つあります。それに魚が二匹です」と答えています。わずかな物でも「これだけ有ります!」と主の前に差し出す。そこを始まりとして恵みが広がっていきます。そして「奇跡」が始まります。イエス様は、群衆を組に分けて座らせ、天を仰いで賛美の祈りを唱えてパンを裂き、配り、二匹の魚も皆に分配されました。