神の愛

  父親とは父なる神様のことです。家出し、堕落した弟息子は私達人間のことです。父親のもとにいれば安全で平安の日々が保証されているにもかかわらず、弟息子は自由を求め、家を捨て、自己の欲望を満足させる為に財産を使い果たしてしまいました。同じように人間は、神に逆らい神から離れるならば、やがて困窮し、貧しさと欠乏の中で滅びの道へと進んでいくのです。

しかし弟息子は、命の危険が迫った時、初めて「我に返り」(口語訳「本心に立ち返って」)ました。弟息子は、父を、財産をくれる親ではなく、一人の人間として向き合いました。彼は自分の罪を告白し、あやまり、息子と呼ばれる資格はないと言い切りました。悔い改めた(生まれ変わった)息子として戻って来たのです。父は、「この息子は、死んでいたのに生き返り、いなくなっていたのに見つかった」と、彼を、再び息子として受け入れました。これが神の愛です。