誕生の予告

 ザカリヤとエリサベトは「二人とも神の前に正しい人で、主の掟と定めをすべて守り、非の打ちどころがなかった」(6節)夫婦でした。ただ二人は子供に恵まれないまま年を重ねておりました。この年、祭司ザカリヤが聖所で香をたいていた時、突然、香壇の右に立った天使から、夫婦に男の子が与えられること、生まれ出る子には「ヨハネ(神は恵み深くありたもうの意)」と名付けるように、と言われます。そして生まれ出る子は、この世から分けられ、ただ神にのみ仕える者となり、その誕生の始まりから聖霊に満たされており、父と子供達の関係の回復、及び、神に逆らう者を、「神に立ち帰らせる」使命が与えられていると伝えます。

ザカリアは天使の言葉を信じることが出来ず、その「しるし」を求めたために、この予告が実現する迄「おし」になります。そしてすべてが天使の言った通りとなった時(二人が幼子に「ヨハネ」と名付けた時)、ザカリアの口はゆるみ、讃美と預言の言葉を語り出しました。