はじめに

エス様が旅の途中、サマリヤの町の井戸のそばで、疲れて休んでおられた時、一人の女性が井戸の水を汲みに来ました。ユダヤ人とサマリヤ人は仲が悪く交流がなかったことや、見知らぬ男の人と女の人が話をすることは当時考えられなかったことから、普通であれば、二人の間に何か起こるということはあり得ませんでした。しかしイエス様は、水汲みに来たこのサマリヤの女性に声をかけて、「水を飲ませて下さい」と頼んだことから、二人の会話が始まります。水を頼まれた女性は驚いて、「どうして、私に頼むのですか」と聞き返します。イエス様は女性に、「あなたが私のことを知っていたら、あなたの方から私に水を求めたでしょう」と答えます。そして更に、「この井戸の水を飲む者は又、渇くけれども、私が与える水を飲む者は、決して渇かない。私が与える水は、その人の内で泉となり、永遠の命に至る水が湧き出る」と言われました。