はじめに

 今日の聖書は、有名な受胎告知の場面とそれに続くマリアのエリサベト訪問の箇所です。マリアが天使ガブリエルの挨拶を受けた時、水汲みをしていたとも言われています(現地には「マリアの井戸」というものがあります)。
私は、婚約中のマリアが水汲みしながらも、新しい家庭生活が祝福されたものになるよう祈っていたのではないかと思います。日常生活の一こまに天使が突然やってきたという出来事は、本当はとても驚かされることです。

おめでとう、恵まれた方、主があなたと共におられる」と、いきなり言われて、マリアは「何のことかと考え込み」ました(29節)。「主があなたと共におられる」の原語は「インマヌエル」という祝福の意味を持つ言葉で、イザヤ書7章にある「救い主の男の子の名前」であることをイスラエル人なら誰でも知っており、マリアもきっと思い起こしたことでしょう。