はじめに   

 今日の聖書の前半には、ユダヤ教指導者達が首都エルサレムからやって来て、イエス様の弟子達が「昔の人の言い伝え」を破り、食事の前に手を洗わないことを非難したことが記されており、今日の箇所は、そのようなことがあった後の出来事です。イエス様は、ゲネサレトを出発しティルスとシドンの地方へ行かれました。ここは、地中海に面したフェニキア地方にありユダヤの国境の外側にあります。イエス様がこの異邦人の住む地域に足を向けられたのは、日毎に高まる宗教指導者達からの非難や論争、又、救いと癒しを求めて休みなくイエス様のもとを訪れる群衆達への、愛の業から一時期離れて、弟子達と共に静かな時を求められたのかもしれません。