「私を憐れんで下さい」

 ところがこの地方に来た時、イエス様は「主よ、ダビデの子よ!」と、その地に生まれたカナン人の女性に呼び掛けられました。「ダビデの子」とは、救い主はダビデの子孫から生まれるとの信仰により、救い主・メシアを意味する言葉です。この女性は長い間、娘の病気で苦しんできましたので、異邦人でありながら、イエス様の噂を聞いて、「自分達の苦しみを取り除いて下さる方はこの方しかいない」と強く確信したのでしょう。女性はイエス様に向かって、「私を憐れんで下さい」と叫び続けました。