はじめに

エス様は、同胞のユダヤ人達の有力者達から成る最高法院での裁判に於いて、ご自分を神の子とした「冒とく罪」により「死刑」の宣告を受けました。当時、ローマ帝国支配下に置かれていたユダヤでは、ローマの許可がなければ死刑執行は許されないため、最高法院は、イエス様の身柄をローマ皇帝の代理としてユダヤに遣わされていた総督ピラトに引き渡しました。ローマ帝国にとってユダヤ地方の統治とは、ローマの支配に反対する人々やその活動を封じ込めることが第一の仕事になっていたと思われます。そして又、反対者の制圧さえしておけば、その他のユダヤ人達には多少甘くする方法で、ローマの人気を上げることも可能だったようです。