ソロモン王の祈り

 今日の旧約聖書には、イスラエル王国が神様の恵みのもとで大きく栄え、神殿建築が完成した時のソロモン王が献げた祈りと願いの後で、全会衆を祝福した時の言葉が記されています。
 王は、神様にささげた祈りが真実なものとなり、神様に恩返しできるように会衆を教え導き語ります。恩返しとは、「私達の心を主に向け」「主の道に従って歩み」、「神様の戒めを守る」ことであり(58節)、さらに、「主こそ神であって、他に神のないことを知る」ことです(60節)。神様によって造られた人間は、神様の掟に従って正しく歩むことこそ「お返しする」(応答する)ことなのです。ところが人間は神様に従い得ず、本来の喜びに満ちた人生から離れて(=罪の世界)しまいました。しかし神様は、罪の世界にいる人間を見放さず、御自分のもとに帰れるように働きかけて下さっています。
神様の所へ帰ることこそ、私達が罪の世界から救い出される道なのです。