洗礼者ヨハネに関する預言の成就

 旧約聖書イザヤ書40章に「呼び掛ける声がある。主のために、荒れ野に道を備え、わたしたちの神のために、荒れ地に広い道を通せ。谷はすべて身を起こし、山と丘は身を低くせよ。険しい道は平らに、狭い道は広い谷となれ。主の栄光がこうして現れるのを肉なる者は共に見る。」(3−5節)との預言があります。 
今日の聖書の直前に、ヨハネユダヤの荒れ野で、らくだの毛衣を着、腰に革の帯を締め、いなごと野蜜を食べ物としており、ヨルダン川で人々に悔改めを促す説教をして、悔い改める者に洗礼を授けていたことが記されています。ユダヤの人々は旧約の時代から、長い間、救い主・メシアを待ち続けていましたから、多くの人々はヨハネこそ、自分達が待っていたメシアかもしれないと期待しました。ヨハネのメッセージは、やがてまもなく神様の裁きの時が来る。あなた達は自分の罪を悔い改めなければならない。というもので、生まれた時から律法(十戒など)を教えられていたユダヤ人には良くわかりました。ヨハネは、洗礼を授けるだけではなく、もう一つのことを人々に語りました。それは、「わたしの後から来る方は、わたしよりも優れておられる。わたしは、その履物をお脱がせする値打もない。その方は、聖霊と火であなた達に洗礼をお授けになる。」(11節)でした。後から来るメシアは高い御力で神の国を支配され、「聖霊と火」でバプテスマを授けるのです。「聖霊」は新しい命を与えるもの、「火」は悪を滅ぼし尽くす力を持っています。火はあらゆる汚れを清めて、神様が現臨して下さる為の、聖化をもたらすものです。