エジプトへ

 神様の働きかけはヨセフにもあり、ヘロデ大王の殺害計画を夢で知らされ、闇の中を厭わずに命じられるままにエジプトへと避難します。エジプトは、モーセイスラエル民族を率いて脱出した異邦人の国です。この「出エジプト」の出来事は、イスラエルの人々にとって歴史的な大きな体験であり、彼らの待望する救い主は、モーセの「出エジプト」の形をとると考えられていました。「わたしは、エジプトからわたしの子を呼び出した」(15節)とのエレミヤ預言がこのあと成就する前提として、引用されています。