会堂で

 この日イエス様は故郷ナザレに戻られ、ユダヤ人の会堂で教えられました。ふるさとの人々が、イエス様の話を聞き終り、言った言葉が54節にあります。「この人は、このような知恵と奇跡を行なう力をどこから得たのだろう」と。ふるさとの人々にとって、自分達の知っていたイエスという人物がなぜこのように話すことが出来るのか不思議でした。語る言葉には権威があり、力がありました。見るところ、自分達の知っているあの大工の息子のイエスであり、又、母マリアもイエスの兄弟姉妹もまだ村にいます。自分達と同じ延長線上にいるはずのイエスが、はるかにそれを越えた話をしたことは大きな驚きでした。しかし彼らのその驚きが尊敬に変わることはありませんでした。