カナンの女

 イエス様の名前は、この地方にまで既に伝わっていたようです。一人のカナン人の女が出てきてイエス様に向って「主よ、ダビデの子よ」と呼びかけました。病気の娘を助けて欲しいとの叫びでした。ユダヤ人の間では「ダビデの子」=「メシア・救い主」を意味しました。しかしこの外国の地で、女からそのように呼びかけられることは異例のことでした。「しかし、イエスは何もお答えに」なりませんでした(23節)。女はイエス様が振り向いてくれることを切に期待し、叫びながら後をついていきました。