レプトン銅貨2枚

 レプトン銅貨は非常に小さい金額の銅貨で、大人の1日分の日当の128分の一に相当すると計算されています。当時レプトン銅貨2枚で買えるのは小麦粉一つかみだったと考えられています。それはその人がその日、1日の命をつなげることが出来る最低量の食物と考えられていました。ユダヤ教の指導者の教えに、この話に類似する教えがあります。・・ある貧しい女性が一握りの小麦粉を献げにやってまいります。 ユダヤ教の祭司はそれを見て、こんな少ないささげ物とは何ていうことだ。こんな少ない量で何が出来るというのか、とこの女性をさげすみます。しかしこの時、神の言葉が響いてきて「この女性をさげすんではならない。彼女は自分の命をささげたのだ。」という言葉が響いてきます。そしてその言葉でユダヤ教の指導者は夢から覚めたという話 です・・。
 この話で注目すべき点は、一握りの小麦の量(イエス・キリストの話でいえばレプトン銅貨二枚に相当する量)をささげており、この女性は自分の命をささげたと評価されています。むしろ問題はそれをさげすんだユダヤ教指導者の話です。