救いをもたらす神の力

 この言葉はイエス・キリストの内容、イエス・キリストがどういう御方であるかを最も簡潔に語った言葉ではないかと思います。「救い」という言葉は、一人一人違うのでよくわからない言葉です。その人がどういうふうに救われたか、その人の救いがどうなっているのか、その人の救いがどのように起こったのか、わかりません。実際、福音書を読みましても「中風の患者が救われた」「ヤイロの娘が救われた」と具体的にありますが、それぞれ状況が違い、その人の生きている中でどういう救いが起こったのか外からはなかなかわかりません。そういう中で福音書には、「罪よりの救い」「死の体からの救い」「命を救う」との表現が多いのではないかと思います。具体的に一つの例を見ていきたいと思います。