26章57−68節

57 人々はイエスを捕らえると、大祭司カイアファのところへ連れて行った。そこには、律法学者たちや長老たちが集まっていた。

58 ペトロは遠く離れてイエスに従い、大祭司の屋敷の中庭まで行き、事の成り行きを見ようと、中に入って、下役たちと一緒に座っていた。

59 さて、祭司長たちと最高法院の全員は、死刑にしようとしてイエスにとって不利な偽証を求めた。

60 偽証人は何人も現れたが、証拠は得られなかった。最後に二人の者が来て、

61 「この男は、『神の神殿を打ち倒し、三日あれば建てることができる』と言いました」と告げた。

62 そこで、大祭司は立ち上がり、イエスに言った。「何も答えないのか、この者たちがお前に不利な証言をしているが、どうなのか。」

63 イエスは黙り続けておられた。大祭司は言った。「生ける神に誓って我々に答えよ。お前は神の子、メシアなのか。」

64 イエスは言われた。「それは、あなたが言ったことです。しかし、わたしは言っておく。あなたたちはやがて、/人の子が全能の神の右に座り、/天の雲に乗って来るのを見る。」

65 そこで、大祭司は服を引き裂きながら言った。「神を冒涜した。これでもまだ証人が必要だろうか。諸君は今、冒涜の言葉を聞いた。

66 どう思うか。」人々は、「死刑にすべきだ」と答えた。

67 そして、イエスの顔に唾を吐きかけ、こぶしで殴り、ある者は平手で打ちながら、

68 「メシア、お前を殴ったのはだれか。言い当ててみろ」と言った。