別の百人隊長

 カイサリア(地名)に、イタリア隊と呼ばれる部隊が駐屯しておりました。その部隊の百人隊長がコルネリウスという呼ばれる人でした。使徒言行録の証言によれば、コルネリウスは信仰心厚く、一家そろって神を畏れ、民に多くの施しをし、絶えず神に祈っていた、と記されています(使徒言行録10:1−2)。このような記述からもわかりますように、百人隊長というのは必ずしも冷徹な戦士というわけではなく、心開かれた一人の人間であったのです。十字架の傍に立っていた百人隊長もそのような一人だったと思います。