復活

 「霊魂不滅」という考え方があります。霊魂は体の中に閉じ込められているが、死によって霊魂は自由にされて永遠の世界に帰るという考え方です。しかし聖書はこの考え方を全く否定します。霊魂と肉体は一体であり「私の霊」とか「私の魂」という時、自分の全存在をさします。キリスト教において「死」は霊魂の解放ではなく、全存在の死を意味するのです。その全存在として死なれたイエス・キリストが復活された。これが新約聖書の根本です。使徒言行録のペテロの説教では「しかし神はこのイエスを死の苦しみから解放して、復活させられました。」(2:24)「神はこのイエスを復活させられたのです。わたしたちは皆、そのことの証人です。」(同32)と語っています。パウロも「そして、キリストが復活しなかったのなら、私達の宣教は無駄であるし、あなた方の信仰も無駄です」(コリント15:14)と語り、さらに「しかし、実際、キリストは死者の中から復活し、眠りについた人達の初穂となられました。」(同20節)と語ります。