ヨセフの生涯

 ヨセフは父ヤコブが年を取って生まれた子であり、大変可愛がられたことで、(又、兄達の怒りをかうような夢の話をしたこともあり)兄達からねたまれ、憎まれました。ある時ヨセフが父のいいつけで羊を飼う兄達の様子を見に行った時、兄達はヨセフを捕えてエジプトに向かう隊商に銀20枚で、奴隷として売り、父ヤコブにはヨセフは野獣に食い殺されたと思わせます(創世記37)。 エジプトに売られたヨセフは宮廷の役人に仕えることになりますが、神がヨセフと共におられたので、すべてのことがうまく運びました。ところが仕えている役人の妻のうその証言により監獄に入れられます。そこで、もと給仕役の長の夢を解き明かしたことからエジプトの王様の見た夢をも解き明かすことになり、彼は監獄から出されます。その後、王様に仕え大臣となり国の重要な仕事の責任を任されるまでになります。ヨセフは神に与えられた知恵と力により、やがて起こる飢饉に備えエジプトの国に十分な食料を蓄えさせます。飢饉がひどくなった頃、ヨセフの兄達はカナンから食料を求めにエジプトにやってきます。そして大臣の前にひれふします。兄達は大臣が弟ヨセフであるとは気付きません。二度目の再会の時にヨセフはついに自分のことを兄達に打ち明け「神が私をあなた達より先にお遣わしになったのは、この国にあなた達の残りの者を与え、あなた達を生き永らえさせて、大いなる救いに至らせるためです。私をここへ遣わしたのは、あなた達ではなく、神です。」と語りました(創世記45:7−8)。そしてヨセフは家族・親族をエジプトに呼び寄せ,生活の面倒を見て兄達にも優しく接しました(同50:21)。