はじめに

 今日の聖書は、異教の町ゲラサから、再びユダヤ教の町へ、イエス様がガリラヤ湖を渡って戻って来られたところから始まります。戻ってすぐイエス様のもとに、ユダヤ教の会堂長(会堂を管理したり礼拝の準備などをする、責任ある役職)のヤイロがやってきます。地位ある人々にとってイエス様とかかわることは、イエス様がそれ迄のユダヤ教の指導者達とは違った方法で人々をひきつけていることで、あまり良いことではなかったはずです。しかしヤイロは、最愛の娘が死にそうであり、この世に娘を救う力がないことを悟り、この世の価値観やプライドを全て捨てて「イエス様の御業による救い」に自らと娘を賭けました。「娘に手を置いてくれさえすれば娘は助かる」というヤイロの信仰に応え、イエス様は彼と共に出かけます。