アダムとエバへの罰則

 第一の罰はへびに与えられました。蛇が人間に嫌われ、呪われるものとなっていることは、古代も今日も一般的なことかもしれません。第二の罰はエバに与えられたものです。女性の出産の苦しみと、男性に従えという男性への従属性です。女性の男性への従属性が罰となっている一つの起源は、創世記2章の、男を助ける者として、男のあばら骨の一部を抜き取って女を造ったという箇所によるでしょう。新約聖書パウロは「女の頭は男。男は神の姿と栄光を映す者。女は男の栄光を映す者。」(1コリント11:3・7)と言っています。そのパウロが「主においては、男なしには女なく、女なしには男はない」と言っています。「キリストにおいて」ということによって価値の転換を言っているのです。
第三の罰は、男に対して、食べ物を得ようとして苦しむ。汗を流してパンを得る。労働の苦しみが神の命令に違反した罰として描かれます。日本を代表する新聞のフランス特派員が、フランス人のキリスト教徒は、労働は罪の罰だと捉えて、働くことをマイナスイメージで考えているとの報告を読んだことがあります。それはここからきているのでしょう。