扇動

 扇動とは人の気持をあおりたてて、ある行為をするようにそそのかすことです。イエス様が総督ピラトの裁判を受けていた時も、イエス様が無実であることを知ったピラトは、イエス様を助けようと恩赦の制度を持ちだしましたが、祭司長や長老達に扇動された群衆は、「十字架につけろ」「十字架につけろ」と激しく叫び続けるだけでした。ピラトは暴動が起こりそうなのを見て手を引いてしまったのです。いつの時代でも、どこの国でも扇動される人間がいます。自分で善悪を判断することを放棄し、力ある側に身を委ね、長いものにはまかれろ式の生き方です。言いかえれば、変化を望まず、自分の身を安全圏に置き、自分が加担しているにもかかわらず、なされている事柄・結果に対しては責任を負いません。ユダヤ人達の扇動は成功し、パウロバルナバは町を出ざるを得ませんでした。