「うわさは根も葉もない」と分かってもらう提案

 ヤコブをはじめエルサレム教会の長老達は、パウロを正しく理解していたでしょう。しかし熱心に律法を守っているユダヤキリスト者の間に広がるうわさを信じる人達は、パウロエルサレムに滞在していることを知るならば、必ず騒ぎ出してパウロを捕えようとするでしょう。そこでエルサレム教会の指導者達が考えたことは、ユダヤ人に対してパウロ自身が身の潔白を証明するために、律法に定められていることを実践することでした。それによってパウロは決して律法をないがしろにしておらず、律法を守る人物であることが明らかになり、誤解も解けるだろうという提案でした。