アベルは「優れていたもの」を献げた

  カインもアベルも信仰を有し、尚、献げ物さえしました。しかし新約聖書は「アベルは信仰によって献げた」と語るのです。即ち、「ただ献げた」というのではなくて「信仰をもって献げた」と記すのです。その献げ物は「優れたいけにえであった」と記していますから、どのような点においてかと問いたくなります。「優れた」の訳語を直訳すると「大きい・多い」と言う意味ですが、アベルの方が沢山・大きい物を献げたという外側の意味ではなくて、内的な質的な意味において大きい・多いという意味です。日本語で「優れていたもの」を献げたということです。それにしても一体なぜ「優れたもの」になるのかという疑問は晴れないのではないかと思います。そのような時には、しばしば、他の聖書箇所を参照しながら解釈し読んでいきますので、私共も今朝は、他の二箇所を参照しながらこの箇所を理解していきたいと思います。