はじめに

 今日の聖書の前には、パウロが彼に敵対し殺意を抱くユダヤ人によって、神殿で捕えられた出来事が記されています。ギリシャ人を境内に連れ込んで神殿を汚したという誤解によるものでした。突然、拉致されて暴行を受けたパウロは、かなり身体にも傷を受けていたことでしょう。しかし幸いなことに神殿というおおやけの場所でなされたこの事件は、駐留していたローマの軍隊が駆け付けることになり、パウロは、暴徒化したユダヤ人から命を守られる結果となりました。パウロは二本の鎖で縛られて、ひとまず兵営に連れていかれることになりますが、兵営に連行される時、彼は千人隊長に自分を襲った人々に話をさせて欲しいと頼み、許可をとります。そして語った内容が、今、司会者に読んでいただいたところです。