「五千人」の奇跡の場合

 五千人の奇跡が行われた場所は、父なる神様が第一に救おうとされたユダヤ人の町であり、イエス様は、まずご自分の民に神様の恵みの豊かさを示す奇跡をされました。パンの残りが「12の籠にいっぱいになった」という「12」は、イスラエル民族の12部族の象徴であるとも読み取ることが出来ます。更に「籠」は、もともとの言葉ではイスラエル民族が旅行の時に持参した「自分達の食事(旧約聖書の食物規定に準じた食物)を持ち歩く為の入れ物」で、口の狭いひょうたん型のあまり大きくない容器を指す言葉です。これらのことも、「五千人」の奇跡が、ユダヤ人を救いの対象とした奇跡であったことを示しているといえます。