はじめに

 受難節の第4聖日の礼拝を、ご一緒に守れることを感謝いたします。


 礼拝の中で「使徒言行録」を読み始めたのは、2009年1月からですが、今日は司会者に27章の終りまで読んでいただきました。(使徒言行録は28章まで)。


 使徒言行録を読み始めた時には、読み終える時期にこのような大震災が身近に起こるなど誰も予想していませんでした。先週から27章に入り、この箇所は、パウロ達が乗った船が暴風に襲われ、難破した出来事が記されています。言い換えれば、パウロをはじめ乗船した人々が自然の猛威の中に置かれ、死をも覚悟しなければならない極限状態の中にあるということです。それゆえ、その中身は異なりますが、今、私達それぞれが置かれている状況と重ね合わせながら読む時、聖書の言葉がより身近に響いてくるように思います。

今日の聖書は、ローマに護送されるパウロの乗った船が、パウロの反対を押し切って危険な航海に乗り出した為に、案の定、暴風に巻き込まれ、幾日もの間太陽も星も見えないまま、嵐の中を漂流し、乗客は絶望の中に置かれてから二週間たった時の話です。